てつねこくおりてぃ

私の好きなことを書くブログ

【エッセイ的なもの】占い

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「82、3歳まで長生きするで」

 

先日、とある方が、時折通っているという占師さんのところへ行ってきた。

 その占師さん、とても自由な方で、完全予約制にもかかわらず、ドタキャン、遅刻は当たり前なんだそうで、なかなか会えないともネットでも評判の方でした。

どんな人だろう?そもそも予約が取れるのかしらなど、不安は尽きなかったものの、思い切って電話をかけてみると、占師さんと日と時間を決めると、「その時間にいらっしゃい。」と言って、占師さんへの予約の電話は、あっけなくプツリと切れた。

それでも、占師さんの優しそうな声に、一安心した。

予約当日、都会の真ん中に立つマンションというか雑居ビルに向かうと、占師さんの名前が貼られた部屋の中から何ら声がする。

どうやら私の前の相談者が、占師さんとお話ししているようで、ひとまず心配したドタキャンの恐れはなくなったとホッとした私は、しばらく扉の前で待ったのち、前の人と入れ替わるようにして、中に入った。

 

で、「82、3ぐらいまで大丈夫やで。」と占師さん。私はどうやら長生きするらしい。

「えー。長生きするんですか?いややなぁー。」という私に、

「生命線がしっかりしてる。えーやんか。元気に長生きするんやから。」と、占師さんは、なんとも軽い感じで、ことも無げに言う。

「おでこちょっと見せてみ。」私が髪をあげると、

「神さん、仏さんがついてるから、地震やら津波やら、そんなんでは絶対死なへんで。」

 

えええー。

私はこれまで、常日頃から地震や何かの災害が起こるのではないか、事故に遭うのではないかとビクビク暮らしていた。

そのくせ、特に防災に努めるわけでもない。

おまけに、もちろんこれまで、災害や事故はおろか、骨の一本も折ったことがないという、安全安心な毎日を安穏と暮らしてきた。

いわゆる、杞憂というやつ、そのものだった。

 

占い師さんの言うことが、当たるかどうかわからないけど、私は何だか気が抜けてしまった。

元気で長生きが本当なら、生きていくのに何が心配なことがあるものか。

 

その他、「若い時から男を見る目がない。」、「好みのストライクゾーンが他の人とずれている」、「職場は淀んでいる」、「職場にあんまり男前がいない」などなどいろいろと言われはしたが、気にはしていない。

 

「悪くない人生やで」

 

占い師さんは、はっきりとそう言った。

確かに、いろいろあったけど、いろいろないよりずっといい人生だったんじゃないかなと、今になってみれば、そう思える。

男の見る目はなくても、淀んだ職場でも、それなりに悪くない人生は生きていけるものなのだろう。

 

私の手には、新しいことを始める相が出ているそうだ。

長生きするんだらか、今から始めたって、十分自分のものにできる時間はあるはずだ。これを機会に、やろうとしていたことを、全部残らずやってみようと思っている。