41-2016 10月10日
長ネギは、どうしてあんなに白くてまっすぐなんだろう。
日に当てず、大事に大事にしてたら、わたしの足もあんなふうになったのかな。
大事に大事にしたつもりだけど、ごぼうになったぞ。
42-2016 10月11日
職場のデスクに置かれたPCディスプレイの向こうに、あいつの顔が見え隠れしていて、仕事に集中できない。
「お前、さっきからずっと、口開いてるぞ。」
他にいい顔してるときあるでしょーが、まったく。
43-2016 10月12日
オルゴールの音がして、僕は振り返った。
僕は、オルゴールを開いた時の君の顔が好きだ。
44-2016 10月13日
しばらくぶりに会ったら、あいつ古着なんか着てる。
隣にいる人に合わせて着るものを変えるのいいかげんやめろよな。つか、俺ならそんな服着せない。
俺ならもっと、あいつに似合う服知ってるから。
45-2016 10月14日
和服への憧れはずっとくすぶったままで、気がつけば、いい年になってしまった。でもまだまだだ。
和服の似合う日本人に、私はなりたい。
46-2016 10月15日
いつもの喫茶店で、「いつもの」とか言ってみたいけど言えない。
今日、アイスコーヒーにガムシロップがついてなくて、ママがいらないでしょって目配せしてくれた。
自分の居場所があるっていいね。
47-2016 10月16日
小さい頃、ピアノは憧れだった。
今となっては、さほど楽器に興味はないが、あの頃はあの頃なりに、誰かと比べて、幸せを図っていたのだろう。
48-2016 10月17日
トイレットペーパーを三角に折る人を私は信じない。
49-2016 10月18日
「おい、頭になんか乗ってるぞ。」
そしたら、頭に花びらを乗っけたままで、君は笑う。
ドロンするんだって、まじか。でも、可愛いから許す。
50-2016 10月19日
どんなことがあっても、1日はまた始まる。
アイライナーをぐっと引いて、目力を込めた。
だから泣けない。私は私の道を歩く。
*うそ日記4